○考え方がちょっと変わるだけで,世の中の捉え方が一変し,いつもと同じ景色がまったく違った景色に見えてくる,ということは,よくあることです。自分は境遇や幸運に恵まれていない,自分は不幸であるなどといった思い込みも,物事の受け止め方や心の持ち方が変わることによって,百八十度変わってしまうことがあります。他者が羨むような社会的(世俗的)成功を収め,財産や地位や権力や名声などを手に入れなければ幸せになれないと考えている限り,自分は不幸であるという思い込みから抜け出すことは難しいでしょうが,例えば,大病などを切っ掛けに,生きているということは一つの奇跡であり,私たちは本来,生きているというだけですでに十分に幸せなのだと考えられるようになるなら(物事の受け止め方や心の持ち方が変わるなら),自分は不幸であるなどと思い込んでしまうようなことは,きっとなくなるはずです。そして,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)といった心持ちで,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるはずです。「物は考えよう」,「心は持ちよう」などと言うように,物事は受け止め方次第であり,人間の幸不幸は心の持ち方次第です。恵まれた境遇や幸運を手に入れることにではなく,自分の幸福度を高める方向に自分の物事の受け止め方や自分の心の持ち方を変えることにこそ,関心を払い,力を注ぎたいものです。(前書き)(1)(4)(6)(7)(9)(10)(15)関連