「地球は大気・水・適度な日光と温度など,生命が育つ環境に恵まれた奇跡的な生命の星である。」,「私たちの命は奇跡的な生命の星である地球によってあたえられた,贈り物なのである。」,「地球に生命が誕生してから,今まで無数ともいえる多様な生物が生まれてきた。その中で,人類の祖先があらわれたのは,わずか500万年ほど前からにすぎない。しかし,この地球の生命の歴史の中で人間だけが命の神秘と価値に目覚め,命の尊さを自覚する精神をもつにいたった。」(『もういちど読む 山川倫理』,小寺聡編,山川出版社)
○この地球上に生き物(生命)が誕生したこと自体,奇跡と言えますが,私たちが生きているということも,一つの奇跡(奇跡的な恵み)と言えます。私たちは,大自然(人体も含め。)の神秘的とさえ言える精妙な仕組みや働きのお陰で,また,数知れぬ他者の直接的又は間接的な支えや助けのお陰で生きていられるのですから,その有り難さに心から感謝すべきなのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに深く思いを致し,心から感謝できるようになるなら,そして,感謝する気持ちを忘れないでいられるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあったとしても,たとえどのような不運に見舞われたとしても,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるはずです。自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思い,感謝する気持ちを忘れてしまうからこそ,私たちは,自分の人生に不平不満ばかりを募らせては自分は不幸であるなどと思い込むようになってしまうのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることは,決して当たり前なことではありません。そのことを深く心に刻み付け,どのような状況にあっても感謝する気持ちを忘れないようにしたいものです。(1)(2)(4)(6)(14)(21)関連