「健康は,この上なく高価で,失いやすい財宝である。ところが,その管理はこの上なくお粗末である。(ショーヴォ・ド・ボーシェーヌ)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○私たちは,自分が健康であることや自分が生きていることを当たり前と思いやすく,病気になるなどして健康を失ったり,命の危険にさらされたりしない限り,その有り難さになかなか気づくことができません。したがって,日頃は,自分の健康や命をそれほど大切にせず,どちらかと言えば,粗末に扱ってしまいがちです(当然のことながら,他者の健康や命に対しても,同様の取り扱いをしてしまいがちです。)。しかし,健康であるということや生きているということは,よくよく考えてみれば一つの奇跡であり,心から感謝すべき有り難いことなのではないでしょうか。また,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づき,ひいては,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら(「生きているだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになるなら),私たちは誰もが,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるのではないでしょうか。自分が健康であることや自分が生きていることを当たり前と思ってしまわないように,その有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けたいものです。(1)(4)(6)(9)(14)(16)関連