自分の人生に満足することができず,自分は不幸であると思い込んでる人間(一言で言えば,不幸な人間)は,他者を妬んだり,恨んだりしやすいため,他者との間に友好的・協調的な関係を築くことが難しく,孤立無援状態に陥ってしまいがちです。また,当然のことながら,そのような敵対的・排他的な人間が増えれば増えるほど,世の中は不寛容で刺々(とげとげ)しく殺伐とした暮らしにくいものになり,犯罪や争い事なども増えていきます。なお,加害行動の背景には,被害体験が存在していることが多いものですが,被害体験が加害行動に直結するわけではありません。様々な被害体験を有しながらも,それらを乗り越えて有益無害な人生を送っている人は,いくらでもいます。