自分の欲望に自分の意志でブレーキを掛けない限り，不平不満ばかりが先に立ち，自分が幸せであることに気づくことができなくなってしまいますし（自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに深く思いを致し，心から感謝することができなくなってしまいますし），肥大化した欲望の充足が人生の最優先事項になるとともに，その他のことを蔑（ないがし）ろにするようになってしまいます。より具体的に言えば，欲に目が暗み，本当に価値のある大切な物が見えなくなってしまったり，場合によっては，欲に目を暗ませるがままに道を踏み外すようになってしまったりさえします。
