○私たちは，人生が行き詰まると，それをすぐに他者や社会（あるいは，境遇や運命）のせいにしがちですが，他者や社会をいくら恨んだところで，他者や社会をいくら責め立てたところで（境遇や運命をいくら呪ったところで，恵まれない境遇や不運をいくら嘆き悲しんだところで），人生の行き詰まりを打開することはできません。なぜなら，他者や社会を自分の思い通りにすることなど絶対にできませんし，そもそも，人生の行き詰まりの主たる原因や責任が他者や社会にあるとは限らないからです。人生の行き詰まりを本気で打開したいと望むのであれば，人生の行き詰まりの原因や責任は自分にある（少なくとも，自分にもある）と考え方を改め，自分（自分の心の持ち方や考え方や生き方など）を変えることによって人生の行き詰まりを打開しようとする方が，よほど実現可能性の高い賢明な選択と言えるのではないでしょうか。なぜなら，自分を変えることなら自分の意志や努力次第で可能だからです。もちろん，自分を変えたからと言って，人生の行き詰まりが必ず打開できるという保証はありませんが，たとえ打開できなかったとしても，恨み言や泣き言を言っているだけで何ら希望の持てない人生より，自分の意志や努力によって何とか希望を見いだし，希望をつないでいこうとする人生の方が，よほど意味のある建設的な人生と言えるのではないでしょうか。（15）関連
