「あいつが私を不幸にする／／あいつのせいにしていると／私はあいつに閉じこめられる」（「愛が消える」（『すこやかに おだやかに しなやかに』所収），谷川俊太郎，佼成出版社）
○自分の人生に満足することができず，自分は不幸であると思い込んでいる人間は，自分が不幸であることの原因や責任を他者や社会に求めがちです。しかし，他者や社会をいくら恨もうが，いくら責め立てようが，他者や社会を自分の思い通りに変えることなど絶対にできないのですから，自分が不幸であることの原因や責任は他者や社会にあるという考えを改めない限り，その考えに捕らわれて，いつまでたっても不幸な状況から抜け出すことができなくなってしまいます。不幸な状況から抜け出したいと本気で望むのであれば，まずは，自分が不幸であることの原因や責任は自分にある，少なくとも，自分にもあると考えを改める必要があるのではないでしょうか。自分（自分の心の持ち方や考え方や生き方など）を変えることなら，自分の意志や努力次第で十分に可能ですし，したがって，そのように考えを改めることにより，不幸な状況から抜け出せる可能性は格段に高まると思うからです。たとえ自分を変えることによって不幸な状況から抜け出せなかったとしても，他者や社会を恨んだり，責め立てたりすることに時間やエネルギーを使うより，自分をより善い自分に変えていくことに時間やエネルギーを使う方が，よほど有意義であると思いますが，いかがでしょうか。（３）（４）（９）（15）関連
