「世の中が/生きるのに必要のないものまで/やたらに欲しがらせるから/みんな心がうわずってしまうんだ。」,「みんなが/無用な情報や無駄な欲を持たなければ/ずるい政治家や実業家だって/つけいる隙(すき)がないのさ。」(『タオ 老子』,加島祥造,筑摩書房)
○贅沢(ぜいたく)さえ言わなければ,人間が生きていくのに必要な物やお金など,高が知れています。それなのに,なぜ私たちは,必要最小限の物やお金では満足できず,より多くの(必要以上の)物やお金を手に入れようと常にあくせくし,挙げ句の果てには,自分の思い通りには物やお金を手に入れられないことでの不平不満ばかりを募らせるがままに,自分は不幸であるなどと思い込むようになってしまうのでしょうか。私たちは,必要以上に欲張ることさえやめれば,自分の人生に満足することがより容易になり,常に心の平安を維持したまま,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送ることが可能になるのではないでしょうか。より多くの物やお金を手に入れなければ幸せになれないなどといったデマや迷信に踊らされたり,惑わされたりすることなく,常に小欲知足を心がけ(自分の欲望の肥大化を抑え),必要最小限の物やお金で満足できるようになりたいものです。(1)(4)(6)(10)(後書き)関連