「すべて良き書物を読むことは,過去の最もすぐれた人々と会話をかわすようなものである。(デカルト)」(『教養が滲み出る 極上の名言1300』,斎藤茂太監修,日本文芸社)
○自分の可能性を十分に花開かせるべく,自分を人間的に成長(成熟)・向上させ続けるためには,自分の狭い経験からだけではなく,広く他者の経験からも学ぶ必要があります。特に,「古典」と呼ばれるような,人類の経験や英知の精髄・結晶とも言える良書を愛読・熟読・精読することは,非常に貴重な学びの機会になり得ます。真理に新しいも古いもなく,むしろ,時の試練に耐えて生き残ったものこそが真理なのでしょうから,「温故知新」という精神を忘れないようにしたいものです。なお,「学びて思わざれば則(すなわ)ち罔(くら)し」とも言うように,読書においても,学んだことを身に付け,実生活において役立てられるようにするためには,自分の頭でしっかり考えて消化するということが欠かせません。読書においては,速読ではなく熟読・精読をこそ心がけ,立ち止まって考える時間を大切にしたいものです。(2021年5月7日)(12)関連