長年悪人として振る舞い続けていると自分の心の中に善人が住んでいることを忘れてしまいがちですが,人生に絶望しないようにするためにも,自分の心の中には悪人だけでなく善人も住んでいることを決して忘れないようにしたいものです。自分の心の中に住む善人に気付けなくなってしまえば,他者の心の中に住む善人にも気付けなくなってしまいます。同様に,長年善人として振る舞い続けていると自分の心の中に悪人が住んでいることを忘れてしまいがちですが,謙虚さや慎み深さを失わないようにするためにも,自分の心の中には善人だけでなく悪人も住んでいることを決して忘れないようにしたいものです。自分の心の中に住んでいる悪人に気付けているなら,他者の心の中に住んでいる悪人にもある程度は寛容になれるはずです。どのような善人の心の中にも悪人は住んでいるのですから,他者の心の中に住んでいる悪人に不寛容である限り,いつしか周りは敵ばかりになってしまい,最終的には孤立無援状態に陥らざるを得なくなってしまいます。