「世の中は苦にすると何でも苦になる。苦にせぬと大概なことは平気でいられる。」(『漱石「こころ」の言葉』,矢島裕紀彦,文藝春秋)
○同じような境遇にありながら,その境遇に満足し,常に満ち足りた気持ちで機嫌よく笑顔で暮らしている人もいれば,その境遇に満足できず,常に不満を抱えたまま不機嫌にしかめっ面で暮らしている人もいます。要するに,人間の幸不幸は,境遇によって決まるのではなく,最終的には心の持ち方によって決まるということです。たとえどのような順境(恵まれた境遇)にあろとうとも,不満な点を数え上げようと思えば,いくらでも数え上げることができますが,同じように,たとえどのような逆境(恵まれない境遇)にあろうとも,感謝すべき点を数え上げようと思えば,いくらでも数え上げることができます(物事を偏りなく公平に見る目を持ってさえいれば。)。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして,どのような境遇にあっても常に満ち足りた気持ちで幸せな人生を送れるようになりたいものです。(4)(6)(7)(9)関連