「生れながらにして,どうにもならぬことがある・・・不公平のない社会はこないし,また,それがこようと,こまいと,そういうことにこだわらぬ心を養うことこそ,人間の生きかたであり,幸福のつかみかたである」(『私の幸福論』,福田恒存,筑摩書房)
○私たちは,自分の境遇と他者の境遇を比較するからこそ,他者の境遇を妬んだり,自分の境遇に不満を募らせてしまったりするのではないでしょうか。自分の境遇と他者の境遇を比較することさえやめれば,自分の境遇にもっと満足し,自分の人生をもっと楽しめるようになるのではないでしょうか。人間は,「隣の芝生は青い(隣の花は赤い)」と感じてしまいがちな生き物です。したがって,私たちは,自分の境遇と他者の境遇を比較する習慣を改めない限り,いつまでたっても自分の境遇に満足することができませんし,自分の人生を楽しむこともできません。そもそも,自分の境遇を自分の思い通りに変えることなど絶対にできないのですから,自分の境遇と他者の境遇を比較することなどやめ,どのような境遇にあっても自分の境遇に満足できるようになることにこそ,そして,たった一度きりの自分の人生を大いに楽しみ,味わい尽くせるようになることにこそ,限りある大切な時間やエネルギーを使いたいものです。(3)(7)(14)(18)関連