心の目を曇らせたり,心の平安を失ったりしないようにするためにも,外界に対してのみならず,自分自身に対しても常に心を開き,関心を払い,自覚的であることを心がけたいものです。自分の欲望や感情や思考や行動などを常に注意深く観察したり,それらの本源(本質)を見極めようと努力したりすることを通じてこそ,私たちは自分というものを,ひいては,人間というものを深く知ることができるのですし,自分の欲望や感情や思考や行動などに振り回されることなく,それらから適度に距離を置き,それらをある程度は自分の意志によってコントロールすることができるようになると思うからです。