「良心のない知識は,魂の荒廃にすぎぬ。(ラブレー)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○より善く,より人間らしく生きるためにこそ,知識は必要なのではないでしょうか。「より善く,より人間らしく生きるため」という目的を欠いたままでは,自分にとって本当に必要な知識を見つけ出したり,絞り込んだりすることはできないでしょうし,目的を欠いたまま雑多な知識を頭に詰め込むだけでは,その雑多な知識が足枷(あしかせ)になり,それ以上の人間的な成長(成熟)・向上にかえってブレーキが掛かってしまうのではないでしょうか。自分を人間的に成長・向上させ続けることによって,自分の可能性を十分に花開かせ,実を結ばせ,思い残すことのない充実した人生を送りたい,そして,できることなら,そのことを通じて多少なりとも他者や社会の役に立ちたいと願うのであれば,まずは「より善く,より人間らしく生きるため」という目的意識を明確化させる必要があるのではないでしょうか。(11)(12)(13)(14)関連