「時は誤りをすり減らし,真実を磨く。(G・ド・レヴィス)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○自分を人間的に成長(成熟)・向上させ続けるためには,自分一人の狭い経験からだけではなく,より広く他者の経験や他者が学んだことなどからも学び続ける必要がありますが,特に,古典と呼ばれる良書を愛読・熟読・精読することは,とても貴重な学びの機会になり得ます。時の試練に耐えて生き残ったものの中にこそ真理は含まれているはずですし,古典は人類の経験や英知の精髄・結晶と言えるからです。なお,読書の目的はあくまでも,知識を頭に詰め込むことにではなく,知識を「生活の知恵」として体得し,実生活に生かせるようになることにあるのですから,読書に際しては,効率重視の速読ではなく,熟読・精読を心がけ,読書の途中で立ち止まって考える時間(知識を十分に咀嚼(そしゃく)し,消化し,「生活の知恵」として血肉化する時間)をこそ大切にしたいものです。(11)(12)関連