「瞑想は逃避ではありません。瞑想とは,気づきと集中によって現実を見つめる意志の力です。」(『ブッダの〈呼吸〉の瞑想』,ティク・ナット・ハン,島田啓介訳,野草社)
○他者との勝ち負けや他者からの評価に気を散らしたり,過去(記憶)や未来(想像)に心を奪われたり,内面の物足りなさや憂さを紛らわせるために過剰な刺激や興奮やスリルに我を忘れたり,雑事に忙殺されたりするなどして上の空で(心ここに在らずという状態で)生きていたのでは,いま自分の目の前にある幸せに気付くことさえ難しいのではないでしょうか。いま自分の目の前にある幸せに気付けるようになるためにも,瞑想などを通じて様々な執着や雑念などから解放され,常に心を込めてマインドフルに今この瞬間を生きられるようになりたいものです。常に心を込めてマインドフルに今この瞬間を生き,今この瞬間を楽しみ,細部に至るまで丁寧に今この瞬間を味わい尽くすことができるようになるなら,私たちはきっと,いま自分の目の前にある幸せに気付けるようになるだけでなく,自分の人生に生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになり,やがては,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるはずです。(1)(4)(6)(8)関連