「ほがらかに死んでいくために，わたしは生きようと思う。（ゲレルト『寓話と物語』）」（『心をささえる一言』，河盛好蔵，青春出版社）
○自分が今ここでこうして生きていられることに対する感謝の気持ちを忘れることなく，自分の可能性を十分に花開かせるとともに多少なりとも他者や社会の役に立つなどして思い残すことのない充実した有益な人生を送ること（自分の人生を大いに楽しみ，味わい尽くし，十分に生き切ること）ができたなら，私たちはきっと，いつか訪れる死をも泰然と迎え入れることができるはずです。死を前にして慌てふためいたり，大きく取り乱したりしてしまうのは，自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思い，感謝する気持ちを忘れ，不満たらたらに惰性で生きるなどして不毛で無益な人生を送っていたから（自分の人生を大いに楽しみ，味わい尽くし，十分に生き切るための努力を怠っていたから）なのではないでしょうか。人生は，すなわち，私たちがこの世の中で生きることができるチャンスは，たった一度きりです。また，私たちが今ここでこうして生きていられることは，決して当たり前のことではなく，心から感謝すべき有り難いこと（「奇跡」と言ってもいいくらいのこと）です。たった一度きりの人生に大きな悔いを残さないようにするためにも，感謝する気持ちを忘れることなく，自分の人生を大いに楽しみ，味わい尽くし，十分に生き切るための努力を怠らないようにしたいものです。（前書き）（１）（２）（８）（11）（14）関連
