よき手本を示すべき大人が,幸せや人生について真剣に考えようとせず,自分が今ここでこうして生きていられることに対する感謝の気持ちを忘れることなく,足るを知ることや,自分が本当にやりたいと思える好きなことを見つけ,自分が信じる目標や理想に向かって自分が進むべき道を前進し続けることや,自分と他者が一体であることを正しく認識し,他者と仲良く助け合ったり,幸せを分かち合ったりすることなどよりも,自分の欲望を肥大化させるがままに,より多くの物を追い求め続けることや,他者との勝負や他者からの評価にこだわり,財産や地位や権力や名声などを手に入れることや,他者を競争相手と見なし,他者と足を引っ張り合ったり,パイを奪い合ったりするようなことを高く評価し続けるなら,子供たちが曇りのない眼や心の平安を保ちつつ実り多い幸せな人生を送ることは,とても険しい道程(みちのり)にならざるを得ないのではないでしょうか。