「人は自分が惨めだと思った分だけ惨めなのだ(セネカ)」(『良き人生について』,ウィリアム・B・アーヴァイン,竹内和世訳,白揚社)
○自分は不幸であると思うなら,たとえどのような順境にあろうとも,その人は間違いなく不幸なのです。逆に,自分は幸せであると思うなら,たとえどのような逆境にあろうとも,その人は間違いなく幸せなのです。要するに,人間の幸不幸は,境遇によって決まるのではなく,心の持ち方によって決まるということです。もちろん,境遇が自分の心の持ち方に与える影響は小さくありませんが,どのような心構えや心がけで生きるかを決めるのは,最終的には自分です。境遇を自分の思い通りに変えることなど絶対にできませんが,自分(自分の心の持ち方や考え方や生き方など)を変えることは自分の意志や努力次第で可能なのですから,私たちは,どのような境遇にあっても幸せであり続けられるように自分の心の持ち方を変えることにこそ,関心を払い,力を注ぐべきなのではないでしょうか。「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,生きている限りは幸せであり続けることができるはずです。(6)(7)関連