○恵まれない境遇に生まれ育ち,現在も恵まれない境遇に身を置くなどして,世の中の否定的な側面ばかりに目を向けるようになってしまったために,心の目が曇り,いま自分の目の前にある幸せに気づくことさえできなくなってしまっている人たちがいます。しかし,生まれ付き不幸な人間などいませんし,このような境遇に生まれ育てば,あるいは,このような境遇に身を置けば必ず不幸になるなどという境遇はありません。人生はままならないものですが,心の目を曇らせることなく,世の中の肯定的な側面にも広く目を向け続けることさえできれば,人生に隠されている無限とも言える生きる喜びや幸せを見いだすことは誰にでも可能なはずです。どのような逆境にあろうとも,どのような困難や苦労に見舞われようとも,人生に絶望し,幸せになることを諦めてしまってはいけないのだと思います。たった一度きりの人生なのですから,自分がこの世の中に生まれてきたことや自分がいま生きていることを心の底から肯定し,感謝できるようになるためにも,逆境に押し潰されることなく(人生に対する希望を見失うことなく),曇りのない眼を取り戻し,幸せになるための努力を決して投げ出さないという強い意志を持ちたいものです。(2021年1月17日)(前書き)(5)(9)(19)関連