「人には「お身内にご不幸がおありになったそうで」などと挨拶(あいさつ)することもあるけれど,死=不幸なら,生=幸福なはずなのに,知り合いに赤ん坊が誕生したときに「ご幸福おめでとう」と言う習慣がないのはなんだか不公平だ。」(『幸せについて』,谷川俊太郎,ナナロク社)
◯この世に生まれてくるということや,この世に生きているということは,ただそれだけで幸せなことであるに違いない。そのことをなぜ素直に認めることができないのか。なぜ素直に認めることができなくなってしまったのか。理由はともかく,とても不幸な話である。(2019年6月1日)