「自分にないものではなく，手にしているものに，目を向けて生きよう。」（『しょせん幸せなんて，自己申告。』，綾小路きみまろ，朝日新聞出版）
○自分が持っていないものは，無限と言ってもいいほどにたくさんあります。したがって，自分が持っていないものを欲しがり続ける限り，たとえどれだけ多くのものを手に入れたとしても，私たちの心が満ち足りるということはありません。常に不満を抱えたまま，死ぬ瞬間まで，より多くのもの（必要以上のものまで）を手に入れようとあくせくし続けることになってしまうのが落ちです。他方，自分が持っているものも，よくよく考えてみれば，自分の命をはじめ，無限と言ってもいいほどにたくさんあります。自分が持っているものの豊かさに気づき，自分がそれらのものを持っていることの有り難さに心から感謝できるようになるなら，たとえ必要最小限のものしか持っていなかったとしても，常に満ち足りた気持ちで，心豊かに幸せな人生を送れるようになるのではないでしょうか。自分が持っていないものを欲しがり，自分がそれらのものを持っていないことに不満を募らせるのではなく，自分が持っているものの豊かさに気づき，すなわち，自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づき，自分が持っているものだけで満足できるようになりたいものです。（４）（６）（21）関連
