「いろいろ不満は尽きませんが,しょせん幸せなんて,自己申告。/他人や,過去の自分と比べたって,仕方ありません。」(『しょせん幸せなんて,自己申告。』,綾小路きみまろ,朝日新聞出版)
○人間の幸不幸は,自分で自分のことを幸せと思えるか否かによって決まります。実際,自分は幸せであると心の底から思えるなら,たとえどのような逆境に身を置こうとも(他者の目にどのように映ろうとも),その人は確かに幸せなのですし,逆に,自分は幸せであると心の底から思えないなら,たとえどのような順境に身を置こうとも,その人は確かに幸せではないのです。したがって,幸せな人生を送りたいと本気で望むのであれば,恵まれた境遇を手に入れることにではなく,どのような境遇にあっても自分は幸せであると心の底から思えるように自分の心の持ち方を変えることにこそ,関心を払い,力を注ぐべきであると思います。自分の心の持ち方を変え,「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになるなら,私たちはきっと,自分と他者を比べて他者を妬んだり,自分を哀れんだりするようなこともなくなるでしょうし,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,生きている限りは幸せであり続けることが可能になるはずです。(7)(9)(15)(18)関連