「おのれゆえのふしあわせを神のせいにするおろかものがいる。(アイソポス)」(『古代ギリシャの言葉』,ジャック・ラカリエール編,中居久夫訳,紀伊國屋書店」)
○自分は不幸であると思い込んでいる人間は,その原因や責任を自分が身を置く境遇や運命に求めがちですが,私たちは境遇や運命の奴隷ではありません。たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,自分の人生を自分の努力によって主体的に切り開いていこうとする強い意志がある限り,幸せになり,幸せであり続けることは,誰にでも可能なのではないでしょうか。境遇や運命とは関係なく,自分は幸せであると心の底から思えるなら,その本人は他者の目にどのように映ろうとも確かに幸せなのですから,人間の幸不幸を最終的に決めるのは,境遇や運命ではなく,心の持ち方なのではないでしょうか。恵まれない境遇や不運を呪ったり,嘆き悲しんだりすることにではなく,どのような境遇や運命にあっても幸せになり,幸せであり続けれられように自分の心の持ち方を変えることにこそ,限りある大切な時間やエネルギーを使いたいものです。(前書き)(3)(7)(9)(15)関連