「幸福は自分の中にある。(ポエティウス)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○自分は不幸であると思い込んでいる人間は,自分が不幸であることの原因や責任を境遇や運命に求めがちですが,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,自分は幸せであると心の底から思えるなら,他者の目にどのように映ろうとも,その人は確かに幸せなのですから,人間の幸不幸を最終的に決めるのは,境遇や運命ではなく,心の持ち方と言えるのではないでしょうか。したがって,幸せになりたい,不幸な状況から抜け出したいと本気で願うのであれば,自分が不幸であることの原因や責任は,境遇や運命にあるのではなく自分の心の持ち方にあると考えを改めた上で,自分の心の持ち方を変えることにこそ,関心を払い,力を注ぐべきであると思います。そもそも,境遇や運命を自分の思い通りに変えることなど絶対にできないのですから,恵まれない境遇や不運をいくら呪ったり,嘆き悲しんだりしたところで,時間やエネルギーを無駄遣いするだけです。自分の心の持ち方を変えることなら,自分の意志や努力次第で十分に可能ですし,自分の心の持ち方を変え,「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,幸せになり,幸せであり続けることが可能になるはずです。(3)(4)(6)(7)(15)関連