「人間の幸福というものは,時たま起るすばらしい幸運よりも,日々起って来る些細な便宜から生まれるものである。」(『フランクリン自伝』,松本慎一・西川正身訳,岩波書店)
○真の幸せは,他者が羨むような社会的成功を収め,財産や地位や権力や名声など手に入れることにではなく,日常生活におけるささやかな満足にさえ生きる喜びや幸せを感じられるようになることにこそあるのではないでしょうか。社会的な成功を収めることができるのは,ほんの一握りの人間だけですし,社会的な成功を収めたからといって,幸せになれる保証はどこにもありません(世の中を見渡せば,すぐに分かることです。)。他方,日常生活におけるささやかな満足,すなわち,「小さな幸せ」なら,誰の人生にでも簡単に,しかも無限に見つけることができますし(肥大化した欲望などによって心の目を曇らせさえしなければ),日常生活におけるささやかな満足にさえ生きる喜びや幸せを感じられるようになるなら,私たちの人生はきっと,生きる喜びや幸せに満ちあふれたものになるはずです。他者が羨むような社会的成功を収め,財産や地位や権力や名声など手に入れなければ幸せになれないなどというデマを鵜呑(うの)みにしたり,そのようなデマに踊らされたりしないように,くれぐれも留意したいものです。(1)(4)(6)(7)(8)(10)(14)(20)関連