この宇宙に存在するすべての物は,この地球に生存する多種多様な生き物も含め,もとを正せば一つの物から分化・発展してきた物なのですから(それだからこそ,私たちは,「個」を極めることによって,すなわち,一つの物を徹底的に深く掘り下げて知ることによって,「普遍」に至ることができるのではないでしょうか。),すべての物は深いところでつながっており,何らかの影響を与え合っているはずです(「ブラジルで一匹の蝶(ちょう)が羽ばたくと,テキサスで竜巻が起こる」(バタフライ効果)などといった具合に。)。私たちも,この宇宙を構成する一部分なのですから,この宇宙に存在するすべての物と深いところでつながっており,何らかの影響を与え合っているはずであり,それらとまったく無関係に生存することなど,絶対にあり得ません。特に,私たちは,他者(あるいは,他国)と支え合い,助け合ってこそ生きていられるのであり,その意味で私たちと他者は本来一体なのであり,「世は相持ち」とも言うように,私たちと他者は持ちつ持たれつの相互依存関係,「一蓮托生(いちれんたくしょう)」の関係にあるわけですから,他者と仲良く助け合い,幸せを分かち合って生きるのが,少なくとも「己の欲せざるところは人に施す勿(なか)れ」という心構えや心がけで,できる限り他者に迷惑を掛けたり害をもたらしたりしないようにして生きるのが,人間として,また,社会人として,自然で真っ当な生き方であると思います。