「河が海に帰るように,人が贈る物はその人に帰ってくる。」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○私たちは,孤立無援の状態では生きていられません。実際,例えば,衣・食・住のどれ一つをとっても,現代社会において自給自足できている人など一人もいないのではないでしょうか。私たちは,他者と支え合い,助け合ってしか生きていられないのであり,その意味で,私たちと他者は一体なのですから(私たちと他者は,持ちつ持たれつの相互依存関係にあるのですから),他者に益をもたらすような私たちの行動は,回り回っていつかは必ず自分に益をもたらすことになります。逆に,他者に害をもたらすような私たちの行動は,回り回っていつかは必ず自分に害をもたらすことになりまする。まさに「情けは人の為(ため)ならず」,「人を呪わば穴二つ」です。なお,このように,困っている他者や苦しんでいる他者の手助けをすることは,自分を手助けすることに他ならないのですから,他者の手助けをすることによって,それ以上の見返りや報酬を得ようとするのは,欲張り過ぎというものです。(11)(14)(19)(20)関連