「そういった「自分の中から湧き出てくる幸せ的なもの」というのは,毎日の暮らしの中である秩序を守って生活していると,本来はイノチの自然として,湧いてくるものなのではないでしょうか。」(『幸せについて』,谷川俊太郎,ナナロク社)
◯幸せという感情は,何か特別な出来事があったからといって湧いてくるものではなく,生きていることそれ自体に伴って湧いてくる自然な感情である。幸せを感じ取る感度を鈍麻させることさえなければ,生きている限り常に味わうことのできる感情である。なお,幸せを感じ取る感度を鈍麻させないためには,秩序ある静穏な生活を送る必要があるのではないだろうか。(2019年6月20日)