「それというのも,賢者が言っているとおりに,水がめにはすべて二つの取っ手があるように,どんな事がらにも二つの面があるからである。やりきれないと思えばいつでもやりきれないし,力づけ慰(なぐさ)めてくれると思えばいつでも力づけ慰めてくれるからだ。」(『幸福論』,アラン,白井健三郎訳,集英社)
◯同じ世界を見ていても,その世界を肯定的に捉える人もいれば,否定的に捉える人もいる。どんな物事(人)にも一長一短があるように,世界には肯定的な側面と否定的な側面とがある。世界の肯定的な側面にもしっかり目を向けられるということは,幸せであるための欠かせない条件の一つである。(2019年5月9日)