「自分が好まないことを/他人に絶対してはならない。/他人に少しでもそうされたら/自分がどう思うか考えろ。」,「自分が好きなことを/人にしてあげるなら/人も自分に好きなことを/同じように返してくれる。」(『サキャ格言集』,今枝由郎訳,岩波書店)
○私たちと他者は支え合い,助け合ってこそ生きていられるのであり,その意味で私たちと他者は本来一体なのですから(私たちと他者は持ちつ持たれつの相互依存関係にあるのですから),他者を大切にし,他者に益をもたらすことは,回り回っていつかは必ず自分を大切にし,自分に益をもたらすことにつながってくるはずです(逆に,他者を粗末に扱い,他者に害をもたらすことは,回り回っていつかは必ず自分を粗末に扱い,自分に害をもたらすことにつながってくるはずです。)。まさに「情けは人の為(ため)ならず」です。自分自身のためにも,できる限り他者を大切にし,他者に益をもたらすこと(できる限り他者を粗末に扱ったり,他者に害をもたらしたりしないこと)を心掛けたいものですし,困っていたり苦しんでいたりする他者に対しては,他人事と考えることなく,「困ったときはお互い様」という精神でできる限りの手助けをしたいものです。(11)(19)関連