○本当はすでに十分に幸せなのに,そのことに気づけないでいること。この世の中に,これ以上に深い迷いがあるでしょうか。生きているということは,よくよく考えてみれば一つの奇跡です。心から感謝すべき有り難いことです(例えば,重い病気にかかるなどして命拾いしたことのある人なら,誰でも簡単に分かるはずです。)。しかし,私たちは,生きていることを当たり前と思いやすく,感謝する気持ちを忘れがちです。そして,ままならない人生に不平不満ばかりを募らせては自分は不幸であるなどと思い込んでしまいがちです。このような深い迷いから目を覚ますためにも,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けたいものです。生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになり,「生きてるだけで丸儲(まるもう)け」(さんま)と心の底から思えるようになるなら,私たちはきっと,たとえどのような逆境にあろうとも,たとえどのような不運に見舞われようとも,幸せになり,幸せであり続けることが可能になるはずです。(1)(4)(6)(9)関連