実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

【実り多い幸せな人生に関する名言等 614】

「こちらが誠意をもって接すれば,邪悪な人間が手持ちのわずかな善良さを発揮する場合もあるし,根はいい人が,こちらのもっていき方を間違えるとへそを曲げて,邪悪なことをしでかす場合もある。」(『内田樹生存戦略』,自由国民社

 

○この世の中に,完全な悪人,完全な善人などというものはいません。どんな悪人の心の中にも善人は住んでいますし,どんな善人の心の中にも悪人は住んでいます。どちらが前面に出るかを決めるのは,最終的には本人の意志次第ですが,周りの人たちが及ぼす影響も決して小さくはありません。実際,私たちが他者の心の中に住む悪人にしか目を向けなければ,その他者は,私たちの目の前に善人として立ち現れてくることができません。私たちも,周りの人たちからそのような目を向けられ続ければ,善人として振る舞い続けることは難しいのではないでしょうか。善人として振る舞い続けることが馬鹿らしくなり,いっそのこと悪人として振る舞い,自分に対してそのような目を向けてくる人たちに仕返しをしたくなってしまうのではないでしょうか。逆に,私たちが,他者の心の中に住む善人に目を向け続け,その善人を呼び覚ますことができるなら,その他者は,たとえそれまでは悪人として振る舞い続けていた人であったとしても,私たちの目の前に善人として立ち現れてくることが可能になります。悪人ばかりの世の中で暮らしたくないと願うのであれば,この世の中で善人として暮らしたいと願うのであれば,私たちはお互いに,相手の心の中に住む悪人ではなく,相手の心の中に住む善人にこそ積極的に目を向けるべきなのではないでしょうか。(17)関連