幸せであることは,すべての人間の共通の望みです。性別も年齢も職業も,暮らしている国や時代も関係ありません。誰もが幸せであることを望んでいます。一見そのように見えない人でも,心の底では幸せであることを望んでいるのだと思います。実際,この道を選べば必ず幸せになれると分かっているときに,あえてその道を選ばない(あえて不幸へと至る道を選ぶ)人がいるでしょうか。道に迷ったり,道を踏み外したりして幸せになれない人たちは,どの道を選べば幸せになれるのかが分からないだけからなのないでしょうか。他者と競い合って社会的(世俗的)な成功を収め,財産や地位や権力や名声などを手に入れなければ幸せになれないなどと幼い頃から教え込まれ続け,そのようなデマを鵜呑(うの)みにし,盲信してしまっているからなのではないでしょうか。道に迷っている人や道を踏み外してしまった人たちに対しては,見下したり,嘲笑したり,鬼の首でも取ったかのように騒ぎ立てたり,正義を振りかざして不寛容に責め立てたりするのではなく,その人たちが間違った道(不幸に至る道)を選ぶことなく正しい道(幸せに至る道)を選べるように,自分にできる限りの手助けをしたいものです。