実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

人間の幸不幸を最終的に決めるのは,境遇ではなく,心の持ち方である。

 「物は考えよう」,「心は持ちよう」,「地獄極楽は心にあり」,「心頭を滅却すれば火もまた涼し」などとも言いますが,人間の幸不幸を最終的に決めるのは,境遇ではなく,心の持ち方なのではないでしょうか。自分が生まれ育った境遇や,自分が身を置く境遇とは関係なく,心の持ち方次第で人生はまったく別のものになってしまうということです。実際,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして,足るを知るとともに,幸せに対する感度を研ぎ澄まし,日々怠ることなく磨き続けることさえできれば(これは自分の意志や努力次第で十分に可能なことです。),たとえどのような逆境にあろうとも,日々の生活の中で幸せを感じる瞬間はどんどん増えていき,やがては,ままならない人生にさえ生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになり,ついには,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるのではないでしょうか。そして,ただ普通に呼吸をしたり,歩いたり,景色を眺めたり,誰かと笑顔を交わしたり,食事をしたり,お風呂に入ったり,スーパーで買い物をしたり,本を読んだり,音楽を聴いたりすることなどにさえ深い幸せを感じられるようになるなら,欲望の肥大化は自然に抑えられるでしょうし,「仁者は憂えず」とも言うように,たとえどのような不運に見舞われようとも,それを試練として受け止め,すなわち,「艱難(かんなん)汝(なんじ)を玉にす」,「おだやかな海は上手(じょうず)な船乗りを作らぬ」,「若い時の苦労は買ってもせよ」などと前向きに受け止め,乗り越えていくことが可能になるのではないでしょうか。