「いつも運がいいという者はどこにもいない。（バッキュリデス）」（『世界ことわざ名言辞典』，モーリス・マルー編，田辺貞之助監修，島津智編訳，講談社）
○私たちは，他者の恵まれた境遇や幸運を羨んだり，妬んだりしがちですが，何事にも一長一短があるのであり，また，誰の人生であろうとも，人生は本来ままならないものなのであり（困難や苦労を伴わない人生などありません。），長い目でトータルで見れば，特に恵まれた人生，特に恵まれない人生などというものはなく，誰の人生も，ほとんど大差ないのではないでしょうか。むしろ，人間の幸不幸を左右するのは，人生の捉え方なのではないでしょうか。実際，同じような人生を送りながら，自分の人生に満足し，感謝する気持ちを忘れることなく，常に満ち足りた気持ちで機嫌よく笑顔で暮らしている人もいれば，自分の人生に満足できず，感謝する気持ちを忘れ，常に不満を抱えたまま不機嫌に仏頂面で暮らしている人もいるのが現実です。私たちは，他者を羨んだり，妬んだりしている暇があるなら，常に満ち足りた気持ちで機嫌良く笑顔で暮らせるように，人生の捉え方（自分の心の持ち方）を改めることにこそ，限りある大切な時間やエネルギーを使うべきなのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し，心から感謝する習慣を身に付けるなどして，生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら，私たちはきっと，他者を羨んだり，妬んだりするようなことはなくなると思います。（１）（３）（７）（９）（18）関連
