「人再び生まるるにあらずば,神の国を見ることあたわず。(「ヨハネ伝」)」(『文読む月日(上)』,トルストイ,北御門二郎訳,筑摩書房)
◯幸せとは,幸せであることに気づくことである,と言うが,幸せであることに気づけるようになるためには,多くの場合,自分の心持ち(心構えや心がけ)をまったく新しいものに更新する必要がある。欲望の肥大化を自制し,足るを知ればこそ,いま自分の目の前にある幸せに気づけるようになり,ひいては,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるのであり,まずは,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さ(まさに奇跡)や他者に対する感謝の気持ち(「ありがとう」という感謝の言葉の真意)を思い出すことこそが重要である。(2020年2月22日)