実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(2)私たちは幸せであるべきなのであり,幸せになることを人生の最優先課題として,どのようにすれば幸せになれるのかということをこそ真剣に考え,実践すべきである。

 死ぬ瞬間には,きっと誰もが,様々な執着や不平不満などから解放され,無欲恬淡(むよくてんたん)・春風駘蕩(しゅんぷうたいとう)という心境に達するのではないでしょうか。そして,曇りのない眼や心の平安を取り戻して,生きているということは,ただ生きているというだけで十分に価値のある幸せなことだったのだなあと気づき,この世の中に生まれてこれたことに対する感謝の気持ちを新たにするのではないでしょうか。ちなみに,幸せであることと感謝することは,切っても切れない密接な関係にあります。実際,私たちの心は,幸せな時には感謝する気持ちでいっぱいになりますし,何かに対して感謝している時には幸せな気持ちでいっぱいになります。したがって,常に幸せでありたいと願うのであれば,常に何かに対して感謝していればいいということになります。逆に言えば,感謝する気持ちを忘れてしまった人は,幸せになることが難しいということでもあります。

 しかし,死ぬ瞬間に気づくのでは遅すぎます。人生は,すなわち,私たちがこの世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりです。その人生が生きる喜びや希望に満ちた幸せなものでなかったとしたら,私たちはいったい何のために生きているのでしょうか。私たちはいったい何のためにこの世の中に生まれてきたのでしょうか。人生がただ苦しくてつらいだけでのものであったとしたら,たとえどれだけ長生きできたとしても,生きている甲斐(かい)がありませんし,わざわざこの世の中に生まれてきた甲斐がありません。

 私たちは幸せであるべきなのであり,幸せとは何かということを正しく見極めた上で(この作業をおろそかにし,幸せとは何かということを見誤れば,すべての努力が徒労に終わってしまう危険性さえあります。),どのようにすれば幸せになり,幸せであり続けることができるのかということをこそ真剣に考え,実践すべきであると思います。幸せになり,幸せであり続けることを人生の最優先課題として,幸せになり,幸せであり続けることにこそ最大限の関心を払い,最大限の力を注ぐべきであると思います。この優先順位を間違えれば,たった一度きりの人生に大きな悔いを残してしまったり,一生を台無しにしてしまったりする危険性さえあります。