「人生の一刻一刻,一刹那(いちせつな)一刹那が人間によって至福の時とならなければいけないのです(ドストエフスキーの『悪霊』の中にある言葉)」(『人類知抄 百家言』,中村雄二郎,朝日新聞社)
○幸せであるというのは,過去や未来ではなく,現在が,すなわち,今この瞬間が幸せであるということであり,しかも,その幸せな瞬間がいつまでも,どこまでも続くということです。状況の変化に左右されることなく,常に幸せであり続けるということです。したがって,幸せでありたい,幸せな人生を送りたいと望むのであれば,他者が羨むような社会的(世俗的)成功を収めるなどの特別な状況を手に入れることにではなく,どのような状況にあっても常に幸せであり続けられるように自分の心の持ち方を変えることにこそ,関心を払い,力を注ぐ必要があるのではないでしょうか。自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けるなどして,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになりたいものです。生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,私たちはきっと,生きている限りは常に幸せであり続けられるようになるはずです。(1)(4)(6)(7)(8)(9)(10)関連