実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

(11)③私たちと他者は一体なのだから,助け合い,幸せを分かち合って生きるべきである。

 私たちは,他者と仲良く助け合い,生きる喜びや幸せを分かち合って生きるべきであると思いますが,そのように思う理由は,私たちは他者(さらに言えば,他国)の支えや助けがなければ生きていられず,その意味で私たちと他者は一体なのですから(「世は相持ち」とも言うように,私たちと他者は持ちつ持たれつの相互依存関係,すなわち,運命共同体,あるいは,一蓮托生(いちれんたくしょう)の関係にあるのですから),他者を競争相手(敵)と見なして足を引っ張り合ったり,パイを奪い合ったりするのではなく,他者を協力相手(味方・仲間)と見なして仲良く助け合ったり,生きる喜びや幸せを分かち合ったりすることをこそ心がけるのが,少なくとも「己の欲せざるところは人に施す勿(なか)れ」という心構えや心がけで,できる限り他者に迷惑を掛けたり害をもたらしたりしないようにして生きるのが,人間として,また,社会人として,自然で真っ当な生き方であると思うからです。そもそも,この宇宙に存在するすべての物は,この地球に生存する多種多様な生き物も含め,もとを正せば,たった一つの物が分化・発展する過程の中で生じてきた物と言えます。もとを正せば一つの物だったわけですから,深いところではすべての物がつながっており,何らかの影響を与え合っているはずです(「ブラジルで一匹の蝶(ちょう)が羽ばたくと,テキサスで竜巻が起こる」(バタフライ効果)などといった具合に。)。また,どんなに小さな物の中にも,どんな細部にも,例えば,私たちの中にも,この宇宙全体を知る何らかの手がかりが隠されているはずです(だからこそ,私たちは,「個」を極めることによって「普遍」に至ることが,すなわち,特殊事例や個別事例を徹底的に深く掘り下げて知ることによって普遍的な真理に至ることができるのではないでしょうか。「一芸は道に通ずる」,「一芸に達する者は諸芸に達する」,「神は細部に宿る」などとも言います。)。私たちは,この宇宙を構成する一部分なのであり,私たちとこの宇宙は本来一体なのですから,他者のみならず,この宇宙に存在するすべての物を大切にしながら(自然環境に与える負荷などにも配慮しながら),自分や自分の心の声(身体の声・魂の声)なども蔑(ないがし)ろにすることなく生きていきたいものです。他者と敵対したり,他者に迷惑や害を与えたり,自然環境に過度の負荷をかけたりすることは,要するに,自分の右手と左手が争い合ったり,自分で自分の首を絞めたりすることに他ならないということを忘れないようにしたいものです。