「楽天主義は神から来たが,悲観主義は人間の頭の中から生まれた。(「イスラム苦行僧の諺」)」(『世界ことわざ名言辞典』,モーリス・マルー編,田辺貞之助監修,島津智編訳,講談社)
○ 危険を回避して生き延びるためには,危険に対して敏感である必要があり,実際,生き物は自分の生存を脅かすような出来事に対して常に注意を払っており,そのような出来事を体験をすれば,それを決して忘れません(それを深く記憶に刻み付けます。)。同じように人間も,危険な出来事に注意を払い,危険な出来事を記憶しやすく(マスメディアも危険な出来事ばかりを報道しがちであり),どうしても,この世の中を危険に満ちた否定的なものとして捉え,人生を悲観するようになってしまいがちです。しかし,この世の中を否定的なものとして捉え,人生を悲観するようになってしまえば,人生に生きる喜びや幸せを見いだすことができなくなってしまいます。人生に生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになり,この世の中で生きていられることやこの世の中に生まれてこれたことを心から感謝できるようになるためにも,私たちは,この世の中の肯定的な側面にこそ積極的かつ意識的に目を向け,この世の中を肯定的なものとして捉え,人生に明るい展望を持てるようになる必要があるのではないでしょうか。また,欲張れば欲張るほど満足を得ることは難しくなり,不平不満ばかりを募らせては人生を悲観するようになってしまう危険性は高まるわけですから,自分の人生に生きる喜びや幸せを無限に見いだせるようになり,この世の中で生きていられることやこの世の中に生まれてこれたことを心から感謝できるようになるためには,必要以上に欲張ることをやめ,小欲知足を心がけるということも,とても重要なポイントであると思います。(4)(5)(6)(9)関連