実り多い幸せな人生を送るために

真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送るために

 自戒の念を込め,どのようにすれば真に人間らしく(自分にとってのみならず他者や社会にとっても有益な),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるのかということについて,あるいは,実り多い幸せな人生を送ることは誰にでも可能であるということについて,様々な名言などをヒントにしつつ(それらに含まれている人生の真理を私なりに理解しつつ),できる限り分かりやすく筋道立てて説明していきたいと思います。皆様が実り多い幸せな人生を送る上において,多少なりともお役に立てれば幸いです。               皆様の人生が,実り多い幸せなものでありますように!

今この瞬間を疎かにすることなく,常に心を込めて現在を生きられるようになること。

 常に心を込めて現在を生きられるようになるためには,今この瞬間の掛け替えのなさに気づけるようになることが重要であり,そのためにも,私たちは,世の中が無常であることや,人生が短く(「光陰矢の如(ごと)し」,「歳月人を待たず」など),命が儚(はかな)いものであることを常に念頭に置きながら生活する必要があるのではないでしょうか。世の中は無常であり,世の中は常に変化しているのですから,今この瞬間を生き,楽しみ,味わうことができるのは,今この瞬間だけです(世の中が常に変化しているということは,一つの救い,一つの希望でもありますが。)。また,人生は短く,命は儚いものであるという事実を意識から遠ざけてしまえば,永遠に生きていられるような気持ちになってしまい,一日一日を,一瞬一瞬を大切にしようとする気持ちはどうしても薄れてしまいますが,今この瞬間を疎(おろそ)かにし続け,人生の大半を上の空で(心ここに在らずという状態で)過ごしたとすれば,私たちはきっと,たった一度きりの人生に大きな悔いを残すことになると思います。もちろん,世の中が無常であることや,人生が短く,命が儚いものであることを気にし過ぎて上の空になってしまっては元も子もありませんので,心を込めて現在を生きること,すなわち,心を込めて今この瞬間を生き,今この瞬間を楽しみ,細部に至るまで(「神は細部に宿る」と言います。)丁寧に今この瞬間を味わい尽くすことにこそ気持ちを集中すべきですが,常に心を込めて現在を生きられるようになった暁には,世の中の変化や,やがて訪れる死をも泰然自若と受け止められるようになるのではないでしょうか。