私たちは，滅多に訪れることがなく，たとえ訪れたとしても意外に底は浅く，すぐに色褪（いろあ）せてしまいがちな「大きな幸せ」より，常に身近（目の前）にあり，日常生活に深く根差しているがゆえに決して色褪せることのない「小さな幸せ」をこそ，大切にすべきなのではないでしょうか。そして，人生の至る所に埋もれている（隠されている）「小さな幸せ」に気づけるようになり，やがては，自分の人生にほぼ無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを見いだせるようになり，ついには，生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるためにも，私たちは，様々な執着や雑念などから解放され，心静かにゆったりと，自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに深く思いを致し，心から感謝しつつ，常に心を込めて今この瞬間（現在）を生き，今この瞬間を楽しみ，細部に至るまで（「神は細部に宿る」と言います。）丁寧に今この瞬間を味わい尽くせるようになる必要があるのではないでしょうか。
