「感謝の念は，あっという間に老衰する。（アリストテレス）」（『世界ことわざ名言辞典』，モーリス・マルー編，田辺貞之助監修，島津智編訳，講談社）
○私たちが暮らしている社会（時代）は，人類史上最も豊かで安全で便利な社会と言えますが，そのことの有り難さに常に深く思いを致し，心から感謝しながら暮らしている人間は，いったいどれくらいいるのでしょうか。私たちは，このような社会で暮らせることを当たり前と思い，むしろ，社会に対する不平不満ばかりを募らせてしまいがちですが，感謝することと幸せであることの間には切っても切れない密接な関係があり（実際，私たちの心は，何かに対して感謝しているときには幸せな気持ちでいっぱいになり，幸せなときには感謝する気持ちでいっぱいになっているのが普通です。），感謝する気持ちを忘れた人間が幸せになり，幸せであり続けることは，「らくだが針の穴を通る」こと以上に難しいのではないでしょうか。幸せになり，幸せであり続けられるようになるためにも，このような社会で暮らせることの有り難さ（さらに言えば，大自然の精妙な仕組みや数知れぬ他者の支えなどによって，自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さ）を心にしっかり刻み，感謝する気持ちを決して忘れないようにしたいものです。（１）（２）（４）（６）（７）（９）（11）（12）関連
