「悠久の地球の歴史から見れば,人間の歴史や文明は瞬きにも似たごく一瞬の輝きで,地殻の表面をごく薄く覆ったカビのようなものであるのかも知れません。」(『人類5000年史Ⅰ』,出口治明,筑摩書房)
○宇宙的な規模で考えれば,私たちの一生など,ほんの一瞬の出来事であるに過ぎませんし,私たちの悩み事など,砂粒ほどの大きさも重さも有していません。したがって,私たちは,物事を余り深刻に考え過ぎることなく,たった一度きりの人生を大いに楽しむことをこそ心がけるべきなのではないでしょうか。人生は本来ままならないものなのであり,人生に困難や苦労は付き物ですが,心の目を曇らせさえしなければ,困難や苦労を補って余りあるほどの生きる喜びや幸せを人生に見いだすことも決して不可能なことではありません。肥大化した欲望やデマに基づく迷信などによって心の目を曇らせてしまわないように留意しつつ(自分が今ここでこうして生きていられることや,自分がこの世の中に生まれてこれたことに対するの感謝の気持ちを忘れることがないように留意しつつ),真に人間らしく実り多い,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送りたいものです。(前書き)(1)(2)(5)(9)関連