「ほしいものはすべて山と同じようなもので,わたしたちを待っており,逃げて行きはしない。だがそれゆえ,よじ登らなければならない。」(『幸福論』,アラン,白井健三郎訳,集英社)
○生きる喜びや幸せは,人生の至る所に隠されています(埋もれています。)。人生はままならないものであり,人生に困難や苦労は付き物ですが,心の目を曇らせさえしなければ,私たちはきっと,困難や苦労を補って余りあるほどの,あるいは,無限と言ってもいいほどの生きる喜びや幸せを,自分の人生に見いだすことが可能なはずです。しかし,実際には,私たちの心の目は,必要以上に肥大化した欲望やデマに基づく迷信(間違った思い込み)などによって曇りがちであり,人生の至る所に隠されている生きる喜びや幸せに(自分の目の前にある生きる喜びや幸せにさえ),なかなか気づくことがきません。その結果,人生は苦しくてつらいだけのものになってしまいがちです。人生は,すなわち,この世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりです。苦しくてつらいだけの人生ではなく,生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるようになるためにも,何とかして曇りのない眼を取り戻せるようになりたいものです。あるいは,欲望や迷信などによって心の目を曇らせないように,くれぐれも留意したいものです。(1)(2)(8)関連