「欲望がつねに満たされている人間など一人もいない。起こってほしいことがすべて起こり，起こってほしくないことがすべて起こらない。そんな人間はいない。」，「欲望が満たされるのは一時，ほんの短いあいだである。」（『ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門』，ウィリアム・ハート，太田陽太郎訳，春秋社）
○人間の欲望には限りがありません。したがって，自分の欲望に意識的にブレーキを掛けない限り，私たちは，いつまでたっても満足することができず（一時的には，あるいは，多少は満足できたとしても），常に不満を抱えたまま，死ぬまで欲望に追い立てられ，振り回され続けることになってしまいます。欲望の奴隷であり続けることをやめ，常に満ち足りた気持ちで心安らかに幸せな人生を送れるようになるためにも，自分の欲望に適切にブレーキを掛けられるようになりたいものです。そのためにも，私たちは，まずは，自分が今ここでこうして生きていられることを当たり前と思うのではなく，その有り難さに深く思いを致し，心から感謝できるようになる必要があるのではないでしょうか。（４）（６）関連
