○生きているということは一つの奇跡であり,私たちは本来,生きているというだけですでに十分に幸せなのではないでしょうか。私たちは,心の目の曇りゆえに,そのことに気づけないだけなのではないでしょうか。そのことに気づくことさえできれば,幸運や才能や環境などに恵まれなくても,財産や地位や権力や名声などを手に入れなくても,私たちは誰もが幸せになれるのではないでしょうか。きっと死ぬ瞬間には誰もが,様々な執着や不平不満などから解放され,曇りのない眼や心の平安を取り戻すことによって,生きているということは,ただ生きているというだけで十分に幸せなことだったのだなあ,この世の中に生まれてきたことは,本当に幸せなことだったのだなあと気づき,感謝する気持ちを新たにするのではないでしょうか。しかし,死ぬ瞬間に気づくのでは遅すぎます。人生は,すなわち,私たちがこの世の中で生きることのできるチャンスは,たった一度きりです。せっかくこの世の中で生きることのできるチャンスを与えられたのですから,何としてでも早急に曇りのない眼を取り戻し,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに気づけるようになり,そのことを心から感謝できるようになることで(心の平安を取り戻し,生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになることで),生きる喜びや希望に満ちた幸せな人生を送れるようになりたいものです。(1)(2)関連