「今の子供は即座に手に入るごほうびに慣れているから,すぐに上達できないとやめてしまうんです」(『スマホ脳』,アンデシュ・ハンセン,久山葉子訳,新潮社)
○何事も,長年にわたって怠ることなく努力すればこそ,才能の有無にかかわらず上達もし(それに見合った成果も得られ),また,そのことを通じて自分を人間的に成長(成熟)・向上させることができるのだと思います。したがって,自分を人間的に成長・向上させ続けることによって,自分の可能性を十分に花開かせ,実を結ばせるとともに,多少なりとも他者や社会の役に立ち,思い残すことのない充実した有益な人生を送りたいと願うのであれば,「石の上にも三年」と言うように,たとえどのような困難や苦労があろうとも辛抱強く努力し続けるということが欠かせないのではないでしょうか。しかし,実際のところ,何事に対しても辛抱強く努力し続けるということは不可能です。私たちは,自分が好きなことだからこそ,困難や苦労にへこたれることなく辛抱強く努力し続けることができるのでしょうから,まずは,自分が本当にやりたいと思える好きなことを見つけること(あるいは,自分がやっていることを本当に好きになること)が大切なのではないでしょうか。そして,そこに自分が信じることのできる自分なりの目標や理想を見いだし,その目標や理想に近づくための努力を心から楽しめるこということが大切なのだと思います。(11)(13)関連