○同じような境遇に生まれ育ち,同じような境遇に身を置きながらも,その境遇に満足し,常に満ち足りた気持ちで機嫌よく(常に心穏やかに笑顔で)暮らしている人もいれば,その境遇に満足できず,常に不満を抱えたまま不機嫌に(常にいらいらしながらしかめっ面で)暮らしている人もいます。要するに,人間の幸不幸は,境遇によって決まるのではなく,その境遇をどのように受け止めるのか,さらに言えば,どのような心構えや心がけで生きるのかによって決まる,ということなのではないでしょうか。幸せになること,幸せであり続けることを本気で願うのであれば,恵まれた境遇を手に入れることにではなく,自分が今ここでこうして生きていられることの有り難さに常に深く思いを致し,心から感謝する習慣を身に付けることなどによって,生きていることそれ自体に幸せを感じられるように自分の心の持ち方を改めることにこそ,関心を払い,力を注ぐべきであると思います。生きていることそれ自体に幸せを感じられるようになるなら,私たちはきっと,どのような境遇にあっても(たとえどのような逆境にあろうとも)生きる喜びや幸せに満ちた人生を送ることができるはずです。(7)関連